新緑の奥高尾を歩く 日影沢~高尾山~景信山

たまりば編集部

2015年05月26日 19:33

*「山と数学、そして英語。」より転載


2015年5月21日、奥高尾を歩きました。
今週・来週と、日曜日は模試の会場責任者の仕事が入っていて山歩きができません。
新緑のシーズンなのに勿体ない。
平日の仕事前にちょっと歩いてくることにしました。
こんなとき、気軽に行けるのが奥高尾です。
いつものように高尾駅からバスに乗り、日影下車。9:30。
バスの進行方向に少し歩くと登山口が見えてきます。
今日は、日影沢コースを歩きます。

早朝に雨が降ったので、日の差しにくい林道の地面はまだかなり濡れていました。
のんびり歩いて行くと、前方にサル。
登山道のど真ん中にサル。

・・・・・サル?

上高地あたりでサルを見るのは珍しくないのですが、高尾にサルがいるとは。
高尾山のサル園から逃げてきたのかなあ?
待て待て。
なぜ高尾山にサル園があるのかというと、野生のサルが高尾にいるからじゃないの?
こちらが混乱してたちすくんでいる間に、サルはゆっくりと斜面に移動してくれました。
ザックから携帯を取り出して写真を撮ろうかとも思ったのですが、ザックの食べ物を狙ってサルが襲ってくると怖いので、刺激しないように静かに通過しました。

砂利道の林道が舗装道路に変わり、眺望が良くなってきて、城山。10:50。
山頂は帰り道に踏めば良いので、手前で右折し、まき道を行きました。
尾根道に合流し、相模湖の見下ろせる茶店前。11:05。
上の写真はそこで撮ったものです。
富士山が見えていました。
上の写真でも見えているのですが、雲と混ざってほとんどわからないかもしれません。

ベンチに座ってコーヒーを飲んでいると、比較的高齢の女性が2人、また3人と高尾方向からやってきました。
それぞれ別パーティなのですが、すぐに会話が始まります。
「高尾は、いいところですねえ。私たち、関西から来たんですよ」
「まあ、関西から?」
「私、80になるの」
「ええっ、元気ねー」
「陣馬山まで行こうと思って」
「陣馬山、遠いわよー」
「ええ、遠いの。知ってるの」

すぐ仲良くなるなあ。
コミュニケーション能力高いなあと微笑んで振り返ると、挨拶されたので、私も会釈を返して、富士山を指さしました。

「まあ、富士山!」
「さっきは見えなかったのに」
「ああ、富士山」
口々に歓声が上がりました。

平日の奥高尾は、歩く人の年齢が高く、穏やかです。
この雰囲気、好きだなあ。

景信山。11:55。
ここでも、富士山は見えていました。
下の茶店前のベンチからは、来た稜線が明瞭に見えます。
高尾山、小仏城山。
そしてその向こうに丹沢の山々。
大山、塔ノ岳、大室山。
雨上がりで空気の塵が落ちたからか、初夏とは思えないくっきりとした眺望でした。

夜から仕事ですから、そろそろタイムリミット。
来た道を戻ります。
急坂を下りて、よく整備された登山道をたったか歩いて、小仏城山。13:00。
景信山の茶店は無人でしたが、城山の茶店は営業中。
「かき氷」のののぼりがヒラヒラ風にはためいていました。
多くのベンチが登山客で埋まっています。
缶ビールを飲みながらゆっくり食事しているご夫婦。
ベンチに寝転んで、昼寝している男性。
人が多いのに、声高に話す人が少なく、うるさい感じがありません。

ここからは、道の大半が木段木道で整備されています。
見晴台にも一応登って、まき道との合流点へ下りていくと、高齢の女性2人と外国人3人が道しるべのところで立ち止まっていました。
何やら英語で話しています。
近づいていくと、日本人の女性が一言。
「セイム」
外国人が頷いています。
「Ah , the same.」
「イエス!セイム。シロヤマ」
「Oh , to Shiroyama.」
「イエス」
ああ、情報伝達は完璧だ。
にこにこと通り過ぎました。

平日の奥高尾は、むしろ日曜日よりも外国人を多く見かけました。
日本を旅行している外国人に、土日は関係ないですもんね。

高尾山、13:45。
そこからは琵琶滝コースを選んで、下山しました。



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